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格差社会とは?日本や世界の現状や将来を具体的に考えてみよう。

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このブログのタイトルにもなっている「格差」という言葉。頻繁に言われるようになった格差社会という言葉は、現在そしてこれからの社会の在り方をよく表している言葉なのではないかと私は思う。

しかし格差と言っても、どのようなものなのか具体的に説明できる人はいないのではないだろうか?なんとなく「自分はお金持ちじゃないけれど、まぁ大丈夫だろう」と安易に考えている人が多いのではないだろうか?

今回の記事では、その「格差社会」を読者の方々がより具体的に想像できるように、その実態を描出していく。

1、格差の定義

まず、議論を明確にするために、格差とは何かというのを明確にしておく。以下はWikipediaからその定義の引用。

格差(かくさ)とは、同類のものの間における、程度(水準・資格・等級・価格・格付け、レベル)などの差や違いである。また、社会問題の一つとしての意味合いを込めても用いられる語であり、貧富の差(経済格差)などを意味しても用いられる。 - Wikipedia

格差と一口に行っても、教育格差や医療格差など様々な格差が存在するが、このブログで取り上げるのは、主に富の格差についてである。

富の格差というのは、様々な格差の結果生まれる総合的な格差だ。現代は資本主義社会であるから、その富の格差が最も人間の生活にとって影響をもたらす。

2、世界的に一部の金持ちに富が集中している。

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世界的な格差がどのような状況であるか、以下に挙げる数字をみれば簡単にイメージができるようになるだろう。

・アメリカの例

まずアメリカの例から見てみよう。次のグラフはアメリカにおける所得階層と、その層が保持する富の量を表したグラフだ。

アメリカにおける富の分配状況(2012年度)

所得階層 富のシェア
下位50% 2.5%
下位90% 22.9%
上位10% 77.2%
上位1% 41.8%

Date By The Stanford Center on Poverty and Inequality

このグラフをみれば分かる通り、アメリカの下位50%の人々が持っている富の量は全体のたった2.5%なのに対し、上位10%の人々は全体の8割近い富を保持していることになる。さらに驚くことに、上位1パーセントが全体の4割の富を独占しているのだ。

アメリカでは、世界を類を見ない格差社会が出来上がっている。それは、金持ちがさらに豊かになれる仕組みが出来上がっているからだ。金持ちが莫大な資産で豪華な暮らしをする一方で、アメリカの半分の国民が、全体の富の2.5%を分け合っていることになる。

・世界的な格差の状況

極端な例としてアメリカを見てみたので、次は世界の状況に目を向けてみる。まずは次のグラフを見て欲しい。
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Source: Credit Suisse Research Institute, Global Wealth Report 2015

このグラフは前述したアメリカのグラフを世界に置き換えたようなグラフだ。このグラフによれば資産が1万ドル以下の成人の人口は世界全体の7割を占めるのに対し、その資産の合計は全体のたったの3%なのだ。逆に100万ドルの資産を持っている人は世界の人口の0.7%なのに対し、その資産の合計は世界の全資産の半分近くなのだ。

こんなデータもある。世界ではたった0.14%の人々が、全体の金融資産の81.4%の金融資産を所持しているというのだ。このように世界においても、金持ちによる富の独占は進み、持つものと持たざるものの格差は常に大きくなり続けている。

こうした格差の拡大に対して、国際社会は対応する方策を打ち立てられてはいない。例えば、2016年にはパナマ文書によって世界の名だたる大企業や著名人がタックスヘイブンと呼ばれる租税回避地を用いて合法的に脱税を行っていたことが白日のもとに晒された。しかし、こうした行為に対する具体的な方策はまだ実行されてはいない。

金持ちは世界でその資産をどんどん増やし続けている。金持ちに対するグローバルな税制などが講じられない限り、その格差は更に広がり続けるだろう。

3、日本では様々な格差が広がり階級社会へ

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日本でも今まで紹介してきたような状況はすでに起きている。「収入」「学歴」「教育」という大きく分けて三つの格差についてここでは見ていこう。

・日本における収入格差も大きい

『20世紀の資本』で日本でも有名になった経済学者トマ・ピケティは日本は典型的な格差社会だと断言する。具体的な数字を見てみよう。

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厚生労働省実施国民生活基礎調査平成27年度より

これは厚生労働省が発表している、収入とその収入ごとのグループの人口割合を示した表である。これによれば、人口の4割弱が年収300万円前後の収入で暮らしていることになる。

また、ピケティらが公表している「World Wealth & Income Database」によると、2010年度の日本における上位10%の人々(収入1100万円以上の人々)の収入は全体の41.6%にあたるという。ちなみに、上位1%の人々(収入2000万円以上の人々)が持っている富の全体に占める割合は2010年度で10.4%だった。

ここで、日本の相対敵貧困率という数字を見てみよう。これは国内の所得格差を表している数字で、平成24年度の値は16.1%だった。これは世界主要国のランキングの中では7位という結果であり、3位のアメリカとは1ポイント強の違いしかない。

日本は、アメリカほどではないにしろ、世界的に見れば格差が進んでいるといえる。貧困層が増えるだけでなく、貧困層の貧困がより深まっているともいえるだろう。

・学歴格差は階級を生んでいる

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よく日本は学歴社会だと言われるが、それは真実だと言わざるをえない。学歴といえば、旧帝大や早慶などの超一流大学に入れたかどうかばかりを気にしがちだが、それ以上に大卒とそれ以外での格差が激しくなっている。

日本経済の成長が鈍化していくなか、一流大学に属している人々ですら就職活動では苦労し、一流企業に入れる人間は一握り。ましてや、大学を卒業していない非大卒の人々は正社員として働くことは許されない。

最終的にどこで勉強をしたのかということばかりが社会では評価され、それに応じた仕事を与えられる。そうした学歴格差の原因とも言えるのが、次に挙げる教育格差だ。

・教育格差は世代を超えて再生産される

どのような教育を受けられたかということは、将来に大きな影響をもたらす。「大学に行かなくていい」という教育をされれば、子供は大学に行かないだろう。また、お金の教育を親からしっかり受けた人なら、将来もお金に関してうまくやりくりするかもしれない。

こうした教育の内容について他人がとやかく言う事ではないかもしれないが、教育が生み出す格差の厄介なところは、それが世代を超えて再生産されるということだ。両親が大学を卒業していないような家庭では、収入も少なく大学にいくという概念もないため、子供も大学へは通わない。そしてこれは次の世代でも繰り返される。

こうした教育格差の根底にあるのも、そしてその結果として生まれるのも収入格差だ。現在の社会でお金を多く稼げるような仕事は、高度な教育を必要とするものが多い。それゆえ、受けてきた教育の中身が非常に大事な社会になっているのだ。

4、格差社会の将来

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ここまで世界やアメリカ、そして日本の格差社会の現状を見てきた。次に、私なりに格差社会の将来を概観してみる。

・世界的には格差は拡大していく一方

世界的な格差は今後も拡大し続けると思われる。特にアメリカで顕著なのだが、金持ちはあまりにも多くの富を蓄えているため、その影響力を拡大し続けているのだ。アメリカでは、大手金融機関や大企業による議員によるロビー活動が大規模に行われ彼らのための政治が行われているのが現状だ。こうした傾向は、今後世界でも大きくなっていくだろう。

また、難民問題などの様々な問題によって国際社会の足並みが崩れる中、こうした格差の拡大に対して国際的な対策が取られていない。これからも、金持ちへの富の集中はより激しく進んでいくだろう。

・日本では「一億総中流化」の時代が終わり、中流が没落する社会へ

日本は格差社会と言われて久しいが、それを本当の意味で実感している人はあまり多くないのではないのだろうか。少なくとも今は、「一億総中流化」の名残が残っているからかもしれない。しかし、そのような時代はすでに終わりかけている。

一つ目の理由としては、終身雇用制はどんどん崩壊していくと見られるからだ。そもそも終身雇用制は高度経済成長という日本社会全体の成長があってこその就業形態だった。しかし日本経済に暗雲が立ち込める今、そのような呑気に働いていられる環境というのはどんどん少なくなっていく。そのような中では、より優秀な人だけが採用され、そうした者にのみお金が支払われる社会になっていくだろう。

二つ目の理由としては、外国の労働市場の到来だ。グローバル化が進むことで労働市場はより流動化し、優秀な人材も安価な労働力も国を超えてやりとりされるようになる。そのような社会では、高い能力を会社に提供できなければ、当然安い賃金で満足しなければならない。

これらの理由から、優秀な人がより多くの仕事をしてより多くの報酬をもらい、そうでない人は安い賃金で働くというような、高収入層と低収入層の断絶がさらに進むのではないかと考えている。そうした意味で、中流という存在はこれから淘汰されていくだろう。

5、格差社会でこのブログが目指す目標

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・お金は幸せとは関係ない?そんなことは言っていられなくなるかもしれない

「お金持ちだから幸せだとは限らない。」確かに今までは正しかったかもしれない。実際、収入と幸福度の相関関係は一定の収入を超えると成り立たないとする科学的な結果も出ている。

しかし、こうした考え方はこれから捨てるべきだろうと私は考えている。それは、中流層が没落していく中で、多くの人の夢だった「普通の暮らし」をすることさえも難しくなってきているからだ。さらに、格差がより深刻化していけば、貧乏な者がもっと増え、貧乏な者はさらに貧乏になっていく。お金がなく、毎日を生き抜くのが大変な生活は幸せだと言えるだろうか?

・能力がない人間はどんどん取り残されていく

こうした社会では特別な能力がない人や、大きな価値を生み出せない人々は時代に取り残され、どんどん貧乏になっていく。社会のレールに乗っていればそれなりの生活が送れる時代は終わっているのだ。もし、あなたが将来に向けて何もしていないのなら、何かを始める必要がある。

・自分に投資して、自分の価値を高めていくこと

私は高校時代までは、なんとなく社会のレールに乗っていればそれなりにいい生活が送れると思っていた。しかし、大学に入り色々なことを学ぶことでそうした考え方は180度変わってしまった。

今、私は格差社会に取り残されず自分の価値を高めていくために、大きく二つのことをやっている。一つは資産運用の勉強。マネーゲームが過激化する現代では、資産運用をうまくすることで大きな財を築くことができると私は考える。そして二つ目がこのブログ。このブログでは自分が勉強したことを多くの人に発信し、インターネットの世界での自分の価値がどのくらいあるかを試しているのだ。

私がそうしたことの中で学んだことは、このブログで惜しみなく発信していくつもりだ。だから読者の方々も、このブログで学べることがあればそれを吸収して、自身への投資に役立ててほしい。少しでもそうした気概のある方の役に立てれば、こんなにも嬉しいことはない。

参考文献

アメリカの超高所得者達へのインタビューを通して、アメリカで広がる格差を克明に描いている本。《ファイナンシャル・タイムズ》のベストブック・オブ・ザ・イヤーなどの多数の賞を受賞している。このブログのテーマと非常に関連性が高く、僕も一気に読み通した。格差時代をより具体的にイメージできるようになること間違い無し。

租税を回避する巨額の富に対していかに、課税するべきかということを論じた本。パナマ文章の衝撃や、グローバルタックスの可能性などをわかりやすく記している。